子どもの体力② 過去最低の小5男子体力!世界の子どもの81%が身体不活動?大学で子どもの体力を専門に研究する元日本代表シンクロナイズドスイマー田中千晶さんが語る日本の現実。
シンクロナイズドスイミング日本代表選手から大学の研究者となって「子どもの体力」について調べている桜美林大学田中千晶助教授に話を伺うシリーズの2回目。今回は令和元年度のスポーツ庁の「全国体力・運動能力・運動習慣等調査」の結果をもとにお伝えします。2012年に作られた3歳から6歳までを対象とした「幼児期運動指針」についても言及がありました。
世界の146か国における調査でもWHOが定める基準に達していない身体不活動な子どもたちの割合は80%を超しています。世界的に子供たちが運動不足という状況を改めて数字で見せていただくと現代という時代が良くわかります。しかし、さらに驚くべきことがありました。日本には子どもの不活動か否かを調べた全国データがなく、世界規模の調査の146か国の中にも含まれていないというのです。
こうした現状に研究者として一念発起、田中准教授たちは身近な子供たちの運動状態を自分たちで調査することにしたのです。これに関しては次回詳しくお伝えする予定です。
子どもの体力アップにかかわる多くの人たちにも知ってほしい情報を研究者サイドからお届けします。なんとなく現場では感じていたことを数字で改めて確認することで、何かがかわってくるかもしれません。
この後のシリーズ③,④ではさらに詳しい比較などもお伝えする予定です。
(取材・制作 宮嶋泰子)