アフガニスタンの女性アスリートが今どうなっているのか? その悲痛な叫びを聞いてください!
2021年12月12日スタディートーク#16では、カブールで身を隠しながら生活をする女子アスリートたちの生の声を聞くことができました。
2021年12月12日スタディートーク#16では、カブールとカナダ、日本を結んでの三元中継を行い、カブールで身を隠しながら生活をする女子アスリートたちの生の声を聞くことができました。
タリバンに制圧された後、これまでスポーツをしてきた女性たちの苦しみや辛さが痛いほど伝わってくる内容でした。
アフガニスタンの女性アスリートやコーチたちは、タリバンから逃れるため暮らす場所を転々としながら日々を過ごしています。その移動自体も命がけの移動だそうです。さらに家族であっても、女性がスポーツをすることに反対する意識が強くタリバンの考え方に同意する姿勢があり、守ってくれる状況ではないことがわかりました。
アフガニスタン初の女性オリンピアンであるフリバ・ラザイーさんは、「女性がスポーツをすることは罪深いもの」という歴史をなんとか変えて行こうとカナダを拠点として活動され、これまでに女性の教育、社会的な立場、さらには社会のインフラまでにも変化を及ぼす流れを作ってきましたが、4か月前のタリバンによる制圧で環境が一変したことをとても悔しそうに語っていました。現在のアフガニスタンでは、男性アスリートは他国に避難できています。しかしながら、女性アスリートは非難が難しい現状があります。そもそも女性がスポーツをすることへの理解がないため、一段と難しい状況になっているそうです。フリバさんもなんとか避難させようと試みていると話されていましたが、とても困難であるという現状を切々と語られていました。
このような状況をより多くの人に届け理解をしてもらうためには、今回のような取り組みでアフガニスタンの今を伝えることに大きな意義があると考えます。アフガニスタンの女性アスリートたちが、一刻も早く他国へ避難することができるようになることを願わずにはいられません。
三須亜希子(三須亜希子)
NHKさいたま放送局出身のフリーアナウンサー。
現在もJリーグ中継(DAZN)のリポーターを務めている。
筑波大学大学院にて「女性トップアスリートのメディア・トレーニング」について研究し、アスリート向けメディア対応コンサルタントとしても活動している。